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ブログ - 竹影階を掃いて塵不動

竹影階を掃いて塵不動

カテゴリ : 
ブログ
執筆 : 
nagoyazen 2019/10/8 21:24

竹影掃階塵不動 (竹影(ちくえい) (かい)()いて (ちり)(うご)かず)
    月穿潭底水無痕 ((つき) 潭底(たんてい)穿(うが)って (みず)(あと)())

 なおここで思い起こされるのは、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)が一()九十日を魔王の宮殿・富豪の邸宅および酒肆(しゅし)淫房(いんぼう)で、あやしげなあるいはぜいたくな饗応(きょうおう)を受けながら、それぞれ三十日ずつすごしたが、いささかもその環境によって汚染されることなかった、という公案である。これは「色境に入って色惑を(こうむ)らず、声境(しょうきょう)に入って声惑(しょうわく)を蒙らず」という大禅者の境涯を説いたものであるが、それを別に自然の景物(けいぶつ)に託して表現したのがこの対句である、といってよいであろう。なお「月 潭底を穿って 水に痕無し」の句については、「清風(せいふう) 脩竹(しゅうちく)(うご)かす」と「(くも)(やぶ)れて 月 池に(きた)る」の項の解説が、お役に立つであろう。また、この対句は『菜根譚(さいこんたん)』の「後集」第六十三章にも引用されているが、これまた参考になるであろう。

          (芳賀幸四郎著 新版一行物 ―禅語の茶掛― 下巻より)

bāike comより


(注解)
 潭(たん):水を深くたたえた所。ふち。
 脩竹(しゅうちく):細長い竹。たけやぶ。

上堂(じょうどう):僧堂内の上の間。また、説法のために住持が法堂(はっとう)

に上ること。

 酒肆(しゅし):酒を売る店。また、酒を飲ませる店。さかや。

 五燈会元(ごとうえげん):中国南宋代に成立した禅宗の灯史である(1252)

「五灯録」と総称される、5種20巻の、皇帝の勅許によって

入蔵を認められた灯史を総合する意味で編纂されたもの。

 菜根譚(さいこんたん):中国の古典の一。前集222条、後集135条からなる

     中国明代(1368~1644)末期のものであり、主として前集は人の交わり

     を説き、後集では自然と閑居の楽しみを説いた書物である。洪自誠

     による随筆集。人生の指南書ともいえる名言が多い。

     この後集63条に「とらわれない心」という題で引用されている。

「正受にして不受」:箸語(じゃくご)

    (かり)長空(ちょうくう)を過ぎて(かげ)寒水(かんすい)に沈む、(かり)遺蹤(いしょう)()なく水に沈影(ちんえい)(しん)無し

    雁が湖の上に掛かると、雁の姿がそのまま水に映る。

    雁が湖の上を通り過ぎると、湖面の雁も映らなくなる。

    雁は水に映ろうという意思を持たず、

また水の方も雁を映そうとする心はない。

 

 
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